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苦しいから外してほしい


サンホラにハマってから、気付けば一年経っていたので
原点回帰なつもりで、オーギュストss。死にネタです。

タイトルは「24番目のネジ」様から。








どく、どく、と
血液を体内に巡らせる音が耳の奥で響く。
「私の心臓」(これ)は、いつになったらその動きを止めてくれるのだろうかと
煩い拍動の下で考えていた。





何故、私はまだ生きている?





どく、と心臓が脈打つ。
体内を巡った血液が、不快感と共に私の口から溢れ出た。
呼吸をする度に胸部がひどく痛む。
いっそこの心臓を突き刺してしまえば、この痛苦から解放されるのだろうか。
だが四肢は疎か、指の先を僅かに動かすことも、既に叶いはしなかった。
長年愛用した彫刻刀も、もう握ることは出来ないだろう。
私に出来ることはもう、何一つ無いのだ。





それならば何故、私はまだ生きているのか?





彫刻家として生き、芸術に身を投じた。
ただ一人の女を愛し、喪った。
我が子を憎み、そして手離した。
病に蝕まれる体をおして、最期の作品を創り上げた。
もうこれ以上、私に出来る事など、何も無いというのに。





それなのに何故、私の焔は消えてくれないのだろうか?





ふと、部屋の中に誰かの気配を感じた。
「誰だ?」と問う言葉の代わりに出てきたのは、血の泡沫と掠れた喘鳴だけ。
顔をそちらに向けようとしたが、動くことはできなかった。
目を開いても、ただぼんやりとした暗闇が映るだけで、まるで役に立たない。
息が、苦しい。
その人物は、伏した私のすぐ傍まで歩み寄ってくると
傍らにしゃがみ込み、そっと私の手をとった。
冷たい、いや温かい。
子ども、それとも大人だろうか。
男か女かは判らないが、とても柔らかな掌だった。
愛しみを籠めて私の手をさすったその人物は、私の耳元に顔を近寄せ
たった、ひとことだけ囁いた。






「…もう、いいよ。―――――――」






視界が、眩い程の光に包まれる。
不意に軽くなる、体。
不思議な温かさと穏やかな眠気に包まれて、自分の最期(おわり)を悟ると同時に
ようやく、私は気が付いた。












嗚呼…私は、この言葉を待っていたのだ、と。












「苦しいから外してほしい」
24番目のネジ様 Choice 501-600より


私的オーギュストの原点。
オーギュスト=るでめなーギュスト略してマダオ。
どうしようもないひとなのに、どうしてこんなに惹かれるんだろうかね。






2009⁄06⁄15(Mon) 15:41   .SoundHorizon ss | Comment(0) | | ↑Top


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(2012/01/19)
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